ANUNA

もう8年位も前、友人のボーカリストが、
お客様からいただいたANUNAのファーストアルバムを
「好きそうだから」と貸してくれたことがきっかけでした。
ANUNAは、主にアイルランド中世の宗教曲や聖歌を歌う
混声コーラスグループです。
学生時代は、アカペラで宗教曲や古楽を歌う合唱団に
所属していたので、一気に惹きこまれました。

リーダーで作曲家の、マイケル・マクグリンのコーラスアレンジは、
題材の多くは古楽や伝統音楽でありながら、現代的な和音の響きがあって、
それが中世の古をイメージさせつつもスリリングで面白い。

そして、それから何年もたって、Rivendellを一緒にやっている
木村君と知り合った時に、まず盛り上がったのがANUNAの話題でした。
(彼も非常にファンだった)
ANUNAの音楽は、Rivendellに影響を与えているものの一つと
思います。

一番好きなのは、そのマイケルが歌う「The Flower of Maherally」。
この伝統歌は様々なボーカリストが歌ってますが、
断然このバージョンが好きです。切なく哀愁があって、
抜けるような優しい男声が泣けます。
もう一つ好きなのは「Blue bird」。これはアイルランドの作曲家
スタンフォードの合唱曲ですが、私自身合唱団で歌ったことがあって、
青い鳥が丘を越え飛んでいくイメージが、
音と言葉によって見事に表現された、素晴らしい曲です。

ANUNAは去年、日本に初来日し、東京六本木ヒルズで
三日間コンサートを行いました。
無料のクリスマスコンサートということで、屋外の吹きさらし、
演奏者も観客も極寒に耐えなければなりませんでしたが、
ステージと観客席を有効に使い、360度声がめぐってきこえるような
ステージングは、生でしか味わえないもので、さすがでした。
…次はいつ聴けるか分からないし…と、結局三日間通ってしまい、
マイケルに「君昨日もいたねー(笑)」などと言われたりし…
雪だるまのよーに着込んだ日本人を見てどう思われたのか…

アヌーナのサイト
http://www.anuna.ie/home.html