コンペティション(Ardara/愛)

76ebc659.jpgArdaraで開催されている音楽祭のちらしは
すべてゲール語で書かれているので、
なかなか全容がつかめなかったが(辞書を忘れた!)
どうも、メインイベントは青少年向けの
コンペティションのようである。
各種楽器、ゲールソング、イングリッシュソング、
ケイリーバンドの部など。

一般も見学可ということで、
まずピアノアコーディオンの部へ。
小さい子の演奏を聴いていると、
どういうところをポイントに教えるのか、とか
どう過程を積んでいくか…といったことが
一目瞭然なのである。

アイルランドというと、ボタンアコが主流で、
ともすると、ピアノアコは邪道などとも言われることがある。
しかしどうしてどうして、
ここドニゴールではピアノアコの出場者数の方が断然多かった!
ケイリーにはピアノアコも多いらしい。

12才以下、12-15、15-18、18才以上
に分かれての演奏。
皆小さくてかわいい、そして年季の入った
楽器(親からのものなのだろう)を持って、
神妙な顔をしている。

中年の女性(たぶんアコの先生)2人の前で弾く。
特筆すべきは12才以下の部。
小学校2年生位でもう両手で、
右手のメロディは自分で工夫した装飾音、
左手はコードアレンジを加えた伴奏を弾いていた。

これが12才以上になると、
日本と同じく、レッスンも中だるみするらしく、
テクニックも揺り戻しがあるらしく、
なかなか大変そうだった。

コンペとはいっても、場数を踏ませたり
これから伸ばすためのもので、
いわゆるコンクールのようなピリピリした空気は無い。
1位に選ばれたのは音が大きく、伸びのある子。
総評もとてもあたたかった。
まずは両手のリズムの確実性とポテンシャルの維持。
それを頭から最後までキープする…が大切、など…

ボタンアコの部は、少人数だけに
緊張感が走っていた。
部屋もピアノアコの部屋に比べて狭く、
他の楽器の出場者も沢山いて、
ちょうど高校生位の女の子がソロで弾いていたが、
すごく硬くなっていてちょっとかわいそうだった。
(上手かったけれど!)
こうして育っていくのだなぁ…

外に出ると、昨日のセッショングループのおじさんたちに出会う。
審査員か?
「今晩もやるから、また後でなー」と声をかけてくれるが、
この後移動してArdaraに戻れず、
これが最後の別れになったのだった…。

写真はArdaraはずれの教会にいた犬一匹。