風町へむかう

5b619de2.jpgアルバム「心ふるわすもの」の1曲目、
「夏色の風」は、
竹下文子さんの『風町通信』という本の中の、
「風電話」というおはなしをイメージして
作ったものです。

『風町通信』は、
不思議なまち、風町を舞台にした短編集で、
大好きな本です。

風町はどうしたら行けるのか、
つかもうとすると手の中をするりと
ぬけてゆく風のように、
無理に行こうとしても行けない。
心のおもむくままに進むとゆきつく…そんな町。

竹下さんの感覚的で、
自在な文章に身を任せていると、
自分もその空間をたゆたっているような
感覚におちいります。
(そういう時はもう風町にいるのでしょう…)
曲を作る時も、
見えたまま、感じたままを
音にしようと試みました。

そのご縁あって、
竹下文子さんがご自身のブログ「閑猫堂」に
「心ふるわすもの」を紹介してくださいました。
とても嬉しいおことば…!
(ありがとうございます!)
「閑猫堂」内記事「心ふるわすもの」
井戸水のような音…目指すところです。

竹下さんは多くの絵本や、
黒ねこサンゴロウシリーズなど、
たくさんの著作があります。
竹下さんがブログで触れられている、
アコーディオンが物語で重要な役割を担うお話は、
『波のパラダイス』。
じわじわと心にくるお話です…

私の拙い文章ではお伝えしきれないのですが…
どのお話も本当に素敵なので、
是非本をお手にとって読んでください…!

写真は偕成社刊『風町通信』の表紙です。