ソロアルバム「秋の光」ジャケットについて

写真は、成城学園前の喫茶店cafe Beulmansのマスター、吉岡さんに撮っていただきました。
ブールマンでは、オオフジツボやフジツボ、
そして透明な庭(ピアニストで作曲家shezooさんとのユニット)と、
様々なライブをさせていただいています。
お店の持つ、落ち着いた、翳りのある空気が大好きです。
吉岡さんがライブで撮ってくださる写真のモノクロームな世界、
そして吉岡さんご本人のもつ暗さや頑固なお人柄も好きで…笑
写真を撮っていただくのはなかなか緊張するものなのですが、信頼する吉岡さんなら素の自分、そして自分の抱えている暗さを撮っていただけると思い、今回、無理を言って撮影をお願いしました。

今年に入り、やはりタイトルは「秋の光」にしようと思い始めたころ、
季節は春直前。
うっそうと生命力あふれる風景だとイメージと違ってしまう!
ということで、急いで撮影に。

行くのもなかなか大変な河原の秘密の場所で、
寒さと雑草と戦いつつ、
素敵な写真をたくさん撮っていただきました。

↓アルバムには使わないであろう写真から…(またどこかで生かします!)

そしてデザインは、吉田直之(nrs516)さん。
ZABADAK「宇宙のラジヲ」の撮影とデザインをされており、
お世話になりました。当時、レコーディングでよれよれで、メイクも拙かった私を
たいそう綺麗にデザインしてくださったのも良い思い出です…

以降、吉田さんの写真作品やデザイン作品がとても好きで、
折々拝見していて、いつかお願いしたいと思っていました。
写真の静謐な構図、デザイン作品での
ノスタルジーとデジタルの狭間のような色合いが特に好きです。

ZABADAKや新居昭乃さん、また椎名林檎さんや大塚愛さん
近年は刀剣乱舞など、様々なシーンでアートワークを手掛ける吉田さん、
お忙しい中、藤野さんの音が好きだから、とお受けくださり、とても嬉しかった…!

数年ぶりにお目にかかった吉田さんは、
美味しいお茶をふるまってくださり、
大半楽しく色々なおしゃべりをしていただけのような気がしますが、
しっかり私のイメージを組んでくださり、
仮ミックスを聴いた上で、
風が流れ込んで秋になってゆく風景をデザインしてくださいました。

当初の私のジャケットイメージは、
大半がモノクロームだったのですが、
曲のイメージに合わせて、
吉田さんがあざやかに彩ってくださった世界は、
親密でありながら、より外へ向いた、広がりのあるものになったと思います。