紫の雨/隠された庭への道

4c367f2b.jpg先日の北海道ツアーの合間に、
札幌芸術の森美術館で開催されている
「紫の雨ー福井爽人の世界」展を見てきました。
NHK新日曜美術館のアートシーンで紹介されていて
タイミングが合うなら本物の絵を見たい!
と思っていたのでした。

福井さんは旭川生まれの日本画家。
心象風景を描いた作品が展覧会の主でした。

絵の上に静かに流れる時間、
透明感ある青の使い方が本当に美しかった。
すいこまれるような青のグラデーションでした。
そして、風景も人物も動物もどの絵も優しい。
どんなものでも、その本質に福井さんが美を見出したのなら、
それは美しい作品となるのでしょう…
見たままをすべて写実に描くものにも心惹かれますが、
画家のフィルターを通して昇華された美を描くものにもまた
心惹かれます。

展覧会では福井さんの文筆も共に紹介されており、
とてもひたむきで謙虚な文章に心打たれました。

折角なので、野外美術館にも行ってみる。
「隠された庭への道」というなんとも魅力的なタイトルに惹かれ、
行ってみると全長300メートルの作品。
ダニ・カラヴァン氏による、
この森の自然空間の特性を引き出したオブジェ群が
点在しています。
不思議な門あり、噴水あり、自然の音を集めるピラミッドあり、
隠された庭への道はなんともドキドキするものでした。
しかし暑さの中朦朧と一人、森の中を歩き続けたせいか、
肝心の「隠された庭」に気付きそこねました(馬鹿)
今度の楽しみにしておこう…

写真は隠された庭への道の途中です。