ドルメンを探して(Ardara/愛)

e6ddaf68.jpg唐突だが巨石好きである。
大昔からそこに在り続ける巨石の圧倒的な存在感。
傍らに寄り添うとじわじわと波打つパワーのようなもの、や
安心感さえ感じるような気がする。
日本でも熊野や関西方面に多く、
見に行っては何度も心を揺さぶられた。

アイルランドも巨石の大変多い国で、
見てみたいと思っていた。

今日もArdaraで先日のおじさんたちのセッションが
あると聞いていたので、
車で行く次いでに(といっても二時間弱かかる)、
有名なドルメンも見に行くことにする。

…しかし、そのドルメンがどこにあるのかが、分からない。
道途中で「ドルメンセンター」という仰々しい名前の
公民館風の建物を見つけるも日曜で休み、
地図や矢印の一つも無いし、人に聞いても分からない。

ようやく近所の教会から出てきた神父さんに聞くと、
教会横の坂を上ったところ、と言う。
…思いっきり人家の敷地、である。

幸い(?)人影も無く、さらに進むと、果てしない草原が広がる。
空がとても高い。
その先に、小さく石の影が見える。あった!
ここの地形は昔から変わらず、
丘の上にあるドルメンは、どこからも見える、
ランドマーク的存在でもあったのだろう。

石の上にさらに重なる大きな石が、
翼のように羽をひろげる。
先史時代の墳墓とも言われるドルメンは、
しんとした土地に凛々しく立ち、
とてもすがすがしい存在だった。
いくつの出来事を洗い流してきたのだろう。

夜はArdaraの街、もう一度、The Beehive Barへ。
けれどもおじさんたちはおらず、
別のグループのセッションだった。
リーダー格は、ボタンアコを弾く中年女性。
テクニカルな早弾きで、上手い。
ぐんぐんまわりを引っ張ってゆく。
でもすごく攻撃的な音だった。
…本当に性格って音に出るなぁ…。