「時の旅人」への旅(Derbyshire/英)

0e115ab7.jpgボタンアコをお供に成田空港を出発。

まず目指すのはイングランド。
でもこれは音楽にあまり関係がない。
幼い時から「メアリー・ポピンズ」や「とぶ船」
「ナルニア国物語」が大好きだった私にとって、
イングランドは郷愁と憧れの国で
降りたってみたい、とずっと思っていた。

ロンドンからいくつか汽車を乗り換え、
向かったのは、ダービシャーにある、Dethickという村。
ここには、アリスン・アトリーが、
タイムトラベルファンタジー「時の旅人」の舞台とした
屋敷や教会が残っている。
元々バビントン一族の荘園であったところだ。
幼少時、アリスンがよく遊びに来た場所だという。

主人公ペネロピーはそこで、16世紀の世界に迷い込み、
スコットランド女王メアリー・ステュアートを助けようとする
アントニー・バビントンやその弟フランシスに出会い
忘れがたい経験をする。
物語中に流れてくるGreen Sleevesはとても印象深く、
Rivendellのアルバム「Aeolian」のGreen Sleevesは
それをイメージして演奏した位、好きな作品である。

Cromfordの駅から屋敷へ向かう路すじや、
屋敷の中の空気や窓から見る風景、教会のたたずまい、
距離感やふりそそぐ光や緑、翳りは
そっくりそのまま、物語をたどるようだった。

アリスンは少女時代に思い描いた夢や
存在する愛しきものたちをすべて、
この物語にこめたのだな、と思った。

写真は、屋敷から望む教会、夕暮れの風景。