パルコ劇場公演「テキサス」

長塚圭史作、河原雅彦演出のお芝居、
「テキサス」を、パルコ劇場へ
観に行って来ました。

星野源さん演じる主人公、
マサルが6年ぶりに帰ってきた
故郷の田舎町は、
整形手術が流行って、
身内も友人も皆、
全く顔が変わっていた…

…というところからはじまり…

徐々に歯車が合わなくなっていくように、
狂っていく人々。
コミカルで、シュール、
荒唐無稽な設定ながら説得力もあって。
個性派の俳優さんが揃った、
エネルギーあふれる作品でした!

この作品で、千鶴子という役を演じる
吉本菜穂子さんに、
アコーディオンを指導しました。

千鶴子は、
舞台の上ではほとんど、
アコーディオンを背負いっぱなし。
おもむろに弾き語りをしたり、
アコーディオンと共に生きていて、
感情表現もアコーディオンを通してする女。

10年前に「テキサス」を初演した時は、
アコーディオンが得意な
女優さんのための役だったのを、
今回、全くの初心者、
吉本さんがやることに。

…こんな短期間で、
立ったまま、
しかもテクニカルに、
自由自在に弾きこなすなんて
大丈夫かしら…なんていう不安も、
吉本さんご本人に会ってすっかり払拭されました!

女優さんて、根性が座ってます。
体の使い方もよく分かっているし、
そして何より、
彼女はもの凄い努力家。

一回二時間、休みもとらず、
千鶴子のように、
重いアコーディオンを
背負いっぱなし、立ちっぱなし。
詰め込むだけ詰め込む、
必要なことは全て伝えきる…
そんな数回のレッスンでした。

そして本番。
舞台の上の吉本さんは、
アコーディオンが
古くからの友人のように体に馴染んでいました。
フォームも美しく、
しっかりとしてぶれない、
品のあるきれいな音を出していました!
アコーディオンから
千鶴子の人生がかいま見えました。

…お芝居の本編とは関係なく、
涙腺がゆるみました…ほんとよくがんばった!!

4月8日までの公演です。
ご興味があればぜひ!