「Timo曲アレンジ」フィンランドレコーディングへの道-その8-

まずは、Timoさん曲のアレンジから。再構築するために、頭をまっさらにして、譜面をながめる。我々二人でどんな世界を描きたいのか考える。
例えば「Mehil」。これは未発表曲らしく、元は、歌+ピアノ+アコーディオンの打ち込み音源。加えて、Timoさんが今回用に弾いてくださったピアノラフ音源が手元にある。
私にとって、曲のタイトルはイメージをつかむために重要だ。フィンランドの神話『カレワラ』を題材にしたものとTimoさんから聞いたので、ミステリアスな雰囲気にしたいと考える。よし、イントロをカットして、唐突にアコーディオンだけではじめてみよう、とか、途中に神話的カオスを表現するインプロヴィゼーションを二人でやってみたら面白いのではないだろうか…とか。

次に、メロディラインやソロの振り分けを考える。振り分けだけ決めておけば、あとは、それぞれが自由に味付けすればよい。「Mehil」はとてもユニークな曲だ。不思議なメロディ、変拍子、怒涛のユニゾン、エンディングへ向かう美しいコード進行のソロパート…くるくると表情が変わる。メロディもアコーディオンが弾いたり、ピアノが弾いたり入れ替わると面白いのではないだろうか。途中から、大地がうなるようなイメージでアコーディオンの低音を入れていこう、とか。

プランが出来上がったところで、決めたことをどうやってTimoさんに伝えようかと悩む…譜面に書き込んでPDFにするか、リストアップするか…結局、以下のように、小節数で伝えることにした。我ながら分かりづらいよなぁと思いつつ苦肉の策…

出だしのイメージは録音して添付。

こんな調子で、次々とTimoさんにプランを送り続けたのだった…。

About”Mehil”

Can I cut the intro?
And I want to try free improvisation together!

bars4-10 Accordion melody only /Piano enters from C5 of bars10
bars11-42 Yuka(melody)+Timo
bars43-58 Timo(melody)+Yuka(bass) 
bars59-90 Timo(solo)
bars91-106 Yuka(melody)+Timo
bars107-114 Yuka+Timo melody only
bars115-122 Timo only
bars123-130 Yuka(melody)+Timo
Free imporovisation Mythology,Chaos…
bars131-162 Yuka(solo)+Timo
bars162-186 Yuka(Melody)+Timo
bars187- Timo(melody)+Yuka(something obbligato)