「レコーディング二日目その1」フィンランド演奏記その10
レコーディング二日目。前日スタジオにアコーディオンを置いて帰ったので、今日はPhillipと一緒に、電車でスタジオへ。Kimmo Pohjonenのマネージャーとして数々の危機(!)を乗り越えてきたPhillipは、危機管理能力が高い。家近 […]
レコーディング二日目。前日スタジオにアコーディオンを置いて帰ったので、今日はPhillipと一緒に、電車でスタジオへ。Kimmo Pohjonenのマネージャーとして数々の危機(!)を乗り越えてきたPhillipは、危機管理能力が高い。家近 […]
録音手順は日本と一緒。まずどこまで録るかを決め、せーので一緒に演奏し、録ったものを聴き、納得いかなければやり直す。その繰り返し。 やはり一番のネックは言語だ。そもそも英語力が無いので、今まで視覚頼りに意味を理解していたものが、ヘッドホンから […]
いよいよレコーディングの朝。ティモさんが車の中で、「エンジニアはスピーリだ。彼はとても優秀でひっぱりだこなんだよ。」と言う。スピーリ…へえ、フィンランドっぽい名前だねえ…などと寝ぼけた頭でぼんやり考える。 スタジオは、ヘルシンキ近郊にある。 […]
二日目にして最後のコンサートは、Kaukasのフェスティバルハウス。いわゆる公民館のようなところで、近くに住むTimoさんは、音楽監督として様々な企画をしている。そこに今回の我々のコンサートも組み込んでくれた。 この日は、ヘルシンキ中央駅前 […]
客席はびっしり。80人位があたたかく、しかし、じっとこちらを見ている。最初の曲は、私の独奏からはじまるTimoさんの「Amare」。心がふるえる。この音はこの国のひとたちに届くのかどうか…。最初は緊張に震えたけれど、曲が進むにつれ、今この場 […]
いよいよコンサートの日。朝まずリハをしに、ヘルシンキミュージックセンターへ行き、全曲通し。今日はPhillipさんも一緒。リハを終え、時間はお昼、ゆっくりランチをしている時間は無いが、私とTimoさんはお腹がペコペコ。Timoさんは道沿いに […]
リハーサル二日目。今日もTimoさんの車でヘルシンキミュージックセンターへ。今日のリハーサル室は、ハーモニウム(リードオルガン)部屋。壁にみっしりとオルガンが並ぶ。うち古い一台は、Timoさんが何十年もレコーディングに使ってきた大切なものだ […]
7月2日いよいよ今日からリハーサル。Timoさんが車で迎えにきてくださる。別の地方の民族音楽祭に出演していたTimoさんは前日夜帰宅からの今日。お疲れ様です…車で、今回のプロジェクトについて話し合う。リハーサルやアルバムのこと、Timoさん […]
7月1日午前中は、Phillipさんのリビングルーム兼オーディオルームで過ごす。外は植物がうっそうとしていて、その先は草っぱら。気持ちいい景色が広がっている。Phillipさんちにテーブルはなく、食事もすべてこの部屋のソファで本を机に、とる […]
6月29日 出発。今回アコーディオンは一席購入して、機内持ち込み。誰よりも早く一人乗り込む。なぜならば、一番奥の後部座席まで入らなければいけないから。楽器が大きいので、いちいち座席にひっかかる…。皆さんと一緒に入ったら、えらい迷惑になったな […]
素敵なフライヤーが完成してその後、やはり我々の音が分かる宣伝用の短い動画もあるといいよね…と思い立つ。Timoさんから送っていただいた全曲分のピアノ伴奏音源。これを使えば何か出来るのでは… しかしそううまくはゆかず…練習用録音ということで、 […]
Timoさんは、私の出したアレンジプランに合わせて、全てのピアノを録りなおし、送ってくれた。譜面も全て作りなおしてくださった。今考えると、超多忙のTimoさんがこれだけの細かいやりとりをよくやってくださったと思う…。12曲分も!感謝するばか […]
Timoさんが選んでくれた私の曲の半分は、オオフジツボという、ヴァイオリン、アコーディオン、ギターのトリオバンドの曲である。その中の「 On the ocean」という曲は、私が、ぱしふぃっくびーなすというグルーズ客船(今は無くなってしまっ […]
まずは、Timoさん曲のアレンジから。再構築するために、頭をまっさらにして、譜面をながめる。我々二人でどんな世界を描きたいのか考える。例えば「Mehil」。これは未発表曲らしく、元は、歌+ピアノ+アコーディオンの打ち込み音源。加えて、Tim […]
「君も僕も、全ての曲で構成を変えることが出来る。全部を変えてもいいし、変えなくてもいい。僕が弾いたデモは、ひとまず何かを始めてみただけなんだ。前もって練習してもっと良くしたいんだよ、分かる?」 というメールがTimoさんから届く。二人とも母 […]
5月の半ば。演奏曲がほぼ決定したところで、Timoさんは、私の曲含め全てのリードシートを作って送ってくださった。大変な労力!いくつものプロジェクト、レコーディング、コンサートを抱えるTimoさん、自分が即座に理解できるフォーマットにしておき […]
少し遡って、4月。レコーディング予定日の前々日に、コンサートが決まった。仕事としてではなく、無料公演。まずは我々デュオを知ってもらおうというTimoさんとPhillipさんのアイデア。彼らは、時々寿司ランチをしながら、このプロジェクトについ […]
そんな色々なやりとりを一月からはじめて、選曲が完了したのが三月の終わり頃。四月に入ると、Timoさんが、メロディとコードの書かれたマスター譜や、我々のデュオでやるためにピアノで試し弾きした音源を、少しずつ仕上げては送ってくださる。私は共有の […]
私とTimoさん、それぞれ10曲ほどリストアップされてきたところで、次はどうやって絞ってゆくかである。このあたりから、今まで色々意見してきたPhillipさんが静かになる。あとは二人だけで決めろ、と。 そこで思いついた。お互いに、相手の曲を […]
さて、Timoさんの曲選びである。 そもそもTimoさんがどういった方かというと… 【Timo Alakotila】 フィンランドの作・編曲家、ピアニスト、ハーモニウム奏者、プロデューサー。 フィドルを中心とした民族音楽グループJPPの創設 […]
新年からレコーディングプロジェクトがはじまった。Phillipさんの提案で、私とTimoさん、それぞれが曲を10曲出す。そして、今回のためにそれぞれが新曲を作る、ということになった。 まずはPhillipさんが私の曲を選んでくださる。さすが […]
まずは、Timoさんが2023年夏に参加できるであろうフェスへの出演を検討することになった。しかし、フィンランドもコロナ禍からのフェス再開時期とも重なって、すでに枠はいっぱいであった。フィンランドでは無名な(日本でも…)、日本人の私が相手で […]
TimoさんもPhillipさんも帰国してまもなく、12月のある日、Phillipさんから一通のメールが届く。なんとフィンランドでの演奏の提案…Phillipさんは、私とTimoさんの中にある共通点を見出し、形にしようとしてくれていて、まず […]
Phillipさんの采配により、公演期間中Timoさんが滞在しているホテルで急遽ランチをすることに。Timoさんのお誘いで、同じく滞在していたあらひろこさんもいらしてくださる(喜) ステージでは何度も拝見しているTimoさん。とても内気そう […]
フィンランドで今回ご一緒したピアニスト、Timo Alakotilaさんを知ったのは、今から20年前、フィンランドの民族楽器カンテレ奏者・あらひろこさんから、アコーディオニストMaria Kalaniemiさんのアルバムをいただいた時だった […]