「PV」フィンランドレコーディングへの道-その11-

素敵なフライヤーが完成してその後、やはり我々の音が分かる宣伝用の短い動画もあるといいよね…と思い立つ。Timoさんから送っていただいた全曲分のピアノ伴奏音源。これを使えば何か出来るのでは…

しかしそううまくはゆかず…練習用録音ということで、音割れしていたりアレンジが固まっていなかったりで、選択肢は一曲「風の生まれる国」だけであった。

この曲は、もとはユカキラリタという、ZABADAK吉良知彦さん、Ritaさん、私のユニットに書いた曲だった。でも当時は完成せず、吉良さんが亡くなって後、するりと形になった。作詞とタイトルはRitaさん。私とRitaさんが吉良さんを想う、大切で特別な曲。オオフジツボとリタ「螺旋の刻印」に収録している。Timoさんが弾くと、木々の緑がさざめくようだ。そして日本ではない、北欧の響き。Timoさんはこの曲をとても気に入ってくれて、フィンランドではこの曲で動画も録ることになった。

アコーディオンパートに関しては、さすがに人に聴かせるレベルのダビングは自分で出来ないので、壷井エンジニアにお願いする。壷井さんは、25年の付き合いで、私の音色を一番分かってくれている人。なんとも絶妙にTimoさんのピアノと私のアコーディオンを絡めてくれた。

動画に、木々が風に揺れる絵を入れたいと思っていたところ、透明な庭のツアーで行った山形県酒田の公園でちょうど風が吹いた。

完成したのがこちら。今聴くと随分テンポが速い~!